三寒四温という言葉がしっくりくるこの頃、昨日はわりと暖かな晩でしたね。
昨晩もケア塾茶山にお越しいただき、ありがとうございました。
前半の1時間で宮澤賢治『ひかりの素足』の第一章を読み、後半で『農民芸術概論綱要』をさらに読み進めました。
『ひかりの素足』「一、山小屋」の章にこんな文章がありました。
何といふきれいでせう。空がまるで青びかりでツルツルしてその光はツンツンと二人の眼にしみ込みまた太陽を見ますとそれは大きな空の宝石のやうに橙や緑やかゞやきの粉をちらしまぶしさに眼をつむりますと今度はその蒼黒いくらやみの中に青あをと光って見えるのです、あたらしく眼をひらいては前の青ぞらに桔梗いろや黄金(きん)やたくさんの太陽のかげぼふしがくらくらと揺れてかゝってゐます。
進行役の西川勝さんが、
「この表現すごいですよね。こんな風に賢治は風景を見てたんやなあ」
とおっしゃって、立ち止まってじっくり味わってみると、子どもの頃にこういう目で太陽や景色を見ていたことが思い出されてきました。
小さな頃、私はそれを言葉にするなんてことは考えもしませんでしたが、
賢治は大人になってもそういう眼を持ち続けていたのだなと感じ入りました。
4月からのケア塾茶山は毎月第2月曜の開催になります。
次回4月12日(月) 第44回ケア塾茶山では引き続き、『ひかりの素足』と『農民芸術概論綱要』を読む予定です。
全文は青空文庫にてご覧いただけます。
『ひかりの素足』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/458_19935.html
『農民芸術概論綱要』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/2386_13825.html
『農民芸術の興隆』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/45631_23910.html
みなさまのお越しをお待ちしております。