次回 宮沢賢治『ひかりの素足』(続き) を読みます

前回、4月12日(月) のケア塾茶山では、宮澤賢治『農民芸術概論綱要』と『ひかりの素足』第二章を読みました。


ひかりの素足』は読み込んでくる箇所を割り振られていたので、各人が気になったところや調べてきたことなどを共有して話し合い、とても充実した時間となりました。
 
「二、峠」の章の始めあたりに、このような情景がありました。

「房下がってるぢゃぃ。」にはかに楢夫が叫びました。一郎はうしろからよく聞えなかったので「何や。」とたづねました。
「あの木さ房下がってるぢゃぃ。」楢夫が又云ひました。見るとすぐ崖
がけの下から一本の木が立ってゐてその枝には茶いろの実がいっぱいに房になって下って居りました。

 
進行役の西川勝さんが「この茶色い実って何だと思う? 僕全然わからへんけど。」と問いかけ、参加者のお一人が「たぶんサワグルミじゃないかな?」と教えてくれました。

別の方がインターネットで画像を検索して見せてくれて、「なるほど、これかもね」と、みんなでうなずいたり。

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サワグルミ この写真では実が緑色です。 

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『農民芸術概論綱要』は前回でいったん読み終わり、

次回、5月10日(月)は『ひかりの素足』の「三、うすあかりの国」の章を読む予定です。
 
 

全文は青空文庫にてご覧いただけます。


『ひかりの素足』 https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/458_19935.html


中途からの参加も歓迎です。

みなさまのお越しをお待ちしております。

 

後日談:

スタッフ尾川さんが、ますむらひろし作画の漫画『やまなし ひかりの素足』(2015 ミキハウス)のあとがきに、茶色の実の有力候補として「ヒメヤシャブシ」(姫夜叉五倍子)が挙げられていると教えてくれました。

forests.world.coocan.jp「房」とひと口に言っても、サワグルミの房とはだいぶ違う印象ですね。

(そして、ネコの姿で描かれた一郎と楢夫の物語を読んで、涙してしまいました。)